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同時にこのヴェロッサは、ビスタ店の既存車クレスタの後継モデルとなるもので、旧来のマークU三兄弟からの決別を示すものでもあった。
かつての「双子車、三つ子車」開発から、プラットホームが同じでも個性・スタイリングはまったく異なる方向に転換している。
これに先立つ、トヨタ店への「プレビス」投入もしかりである。
「トヨタ自動車には二人のプレジデントがいる」と話題になった。
一人は、もちろんC社長であるが、もう一人のプレジデントとは、トヨタの社内分社である「VVC(バーチャル・ベンチャー・カンパニー)」のN氏である。
ただし彼の名刺には、トヨタ自動車株式会社VVCプレジデントという肩書きの後に、カッコ書きで「部長」とあるが……。
このVVCとはいったい何なのか。
なぜ、トヨタがこのVVCを社内分社化し、VVCのリーダーにプレジデントの肩書きをつけたのか。
それは、O会長が社長時代の一九九七年にさかのぼる。
「このままでは、トヨタ・ユーザーは年寄りばかりになってしまう」当時、トヨタの国内販売シェアは四○%を割り込んでいた。
その大きな要因に、トヨタ車からの若者離れ、若い世代の支持率低下があった。
言わば、こうしたトヨタの将来への危機感が発端であり、この時点から商品企画部や経営企画部が若い世代に向けたクルマ作りを模索する。
そこで、トヨタが進めていた間接部門の業務改革、ビジネス・レボリューション(BR)の一環として、各部署から二○〜三○代の八名のメンバーが選抜され、約三カ月間で、若い世代を対象にしたクルマ作りの新たな方向性を提案するよう指示された。
そして、それを実行していく新組織としてVVCが設立されたというわけだ。
スタッフは全員、社内公募である。
応募条件は「クルマに情熱のある人」「トヨタに何か提案できる人」で、その第一回公募では約七○○名の応募があり、そこからフィルターにかけて二○○人(事務系五○人、技術系一五○人)に絞り込み、最終的には女性四人を含む三○人が選ばれた。
メンバーは平均年齢三四・四歳で、いわゆる新人類、団塊ジュニア、ポスト団塊ジュニアと呼ばれる世代で占められた。
こうしたメンバーによって、同世代の「ニュージェネレーション層」をターゲットとした新商品・新サービスの企画、事業化や情報発信、収集などの施策を展開することになった。
VVCは当時のC社長の発案から生まれたもので、社長直轄の社内独立組織として位置付けられ、ジェネレーション吸引のための新組織を社内仮想会社としてセットアップされた。
つまり、従来のトヨタの発想を変え、若者をターゲットとしたクルマ作り・マーケティングを推進するために、単なるトヨタ内部の組織化でない形を取ったのだ。
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